2015年春合宿 後発 中崎尾根隊

日付

2015年5月2日(土曜日)~2015年5月4日(月曜日)

メンバー

L望永、中野、谷輪、高野、山下、内山、水野、礒野(中崎尾根隊:望永、中野、礒野)

山域

北アルプス 槍ヶ岳

記録

高野 望永

行程

2015年5月2日(土曜日)晴れ
2015年5月3日(日曜日)晴→曇り、夜雨

4:10槍平BC
4:15奥丸山へ登る尾根取り付き-5:30奥丸山直下の中崎尾根-6:30 2388m地点- 7:30 2500m地点-8:30千丈沢乗越―付近の偵察-10:20槍ヶ岳山荘-10:35 穂先登りはじめ- 11:00槍ヶ岳山頂-11:30槍ヶ岳山荘-大休止-12:00槍ヶ岳山荘出発-12:10飛騨乗越- 12:30大喰岳山頂-大喰岳西尾根-14:15飛騨沢との合流地点-14:40槍平BC

1)槍平から中崎尾根まで

アイゼン・ピッケルで行動開始。ハーネス・ロープはザックに入れておいた。飛騨沢は雪がついているところを選んで対岸に渡る。尾根の左側から尾根に取り付く。赤テープが随所にある。今回は夏道も見えていた。トラバース気味に尾根に入っていく。前のパーティーのトレースをいく。雪はしまって歩きやすい。ラッセルはなし。樹林帯を尾根に沿って登る。難しいこところはない。赤テープも随所にある。幕営適地は2100m地点より上に随所にある。稜線手前でトラバース気味に登った。冬は直登がよいと思われる。

2)奥丸山から2388m地点まで

稜線は2388mのピークまでは東側に雪庇が出ている。尾根は適度に広く、尾根の西側の木を見ながらルートをとれる。まばらに木があるのである程度は風をよけることもできそうだ。幕営適地はたくさんある。

3)2388mから千丈沢乗越まで

2388mのピークは広い。ピーク以降は北西の方向に雪庇が出る。2500m付近は尾根が広くなっている。ここも幕営可能。テント場と雪洞の跡を見つける。(オコジョが住んでいる!)
2600m付近から岩稜を登るルートになるようだが、今回はよくわからなかった。赤テープや踏み跡もわからなかったため、雪渓をトラバースして夏道を登った。冬は雪崩の危険があるため岩稜を登った方がよいと思われる。岩稜を上から偵察したが、踏み跡がついていたので、岩稜を登って西鎌尾根に出るルートは冬は通るようだ。西鎌尾根は雪はなかった。

4)千丈沢乗越から槍が岳まで

千丈沢乗越からは夏道を行く。時々雪が出てくる。2850mあたりから雪壁を登る。傾斜はきつくない。(冬は登るか不明)槍ヶ岳山荘の北側に出る。穂先は雪はほぼなしだったので、アイゼンなしで登る。鎖とはしごがあるが、高度感があるため冬は緊張すると思われる。下降は、はしごのそばにリングボルトが2つあったが、はしごの方が頑丈なうえ、見つけやすそうだ。

5)槍ヶ岳山荘から大喰岳西尾根をへて槍平へ

小屋から階段を降りると槍ヶ岳山荘のキャンプ場。飛騨乗越から大喰岳は登り返す。夏道は飛騨側の中腹を登り、途中から長野側に出るが、基本的には尾根通しで行く。大喰岳山頂は広い。山頂の看板までは行かずに西側を行く。入り口ですぐに西側だ。奥まで行かないようにする。
最初は広い尾根だが、次第に尾根がはっきりしてくる。尾根をまっすぐ下るが、夏道を通ったり、ハイマツの上を通ったりする。大喰沢や飛騨沢に降りないように尾根を行く。尾根自体は難しいところはない。
尾根の末端は、ダケカンバの林。赤テープもある。尾根の末端から槍平小屋まではラッセルなしで30分。
中崎尾根からの雪崩に注意。縦走する場合は大喰岳西尾根も利用できると思った。

2015年5月4日(月曜日)曇時々雨
5月4日
槍平→新穂高 8名(望永、中野、谷輪、磯野、山下、水野、内山、高野)
天候:小雨→雨
低気圧の影響で昨夜の23時ごろから雨が降り出した。夜中に地響きを聞いた。(雪崩か?)
2時、テントの外に出ると、気温は高く、雪は水を含んでかなりゆるんでいる。昨日も日中かなり気温が上がり、ところどころ雪崩がおきていたこと、この雨でさらに雪が不安定になり雪崩のリスクがさらに高まったと考えた。相談して飛騨沢から槍ヶ岳を往復する本日の計画は中止。気温が上がる前に滝谷の出合までの雪崩のリスクが高いところは抜けておきたいと考え朝から下山することにした。
 

【感想】

今春合宿は天候にも恵まれ、久しぶりにのんびりとした山行を楽しむことができた。後半隊は、飛騨沢ルートと中崎尾根、大喰西尾根ルートをトレースでき十分な成果が得られたと思う。ただ、一日遅れで入山した内山さんには残念なことをした思う。(中野)
初・槍ケ岳!天候に恵まれとてもよかったです。ただ西尾根下りで足元が不安定になる未熟さに反省しきりです。(礒野)
ここのところは、コンスタントに山へは行っているものの、日帰りや、小屋泊など、山岳会に所属する身としては、舐めた登山ばかりしているんじゃなーい!と言われそうな山ばかり行っておりましたが、久々の山どっぷりの三日間、数ヶ月ぶりのテント泊、恐らく初めて見るデブリの連続、朝起きたら、近くの斜面に大木が落ちていたりで、皆様との山行は、楽しくもあり、厳しい山の側面を感じる事ができました。
槍ヶ岳は大好きな山なので、穂先へはぜひ登りたかったのですが、体調が万全ではなく、小屋前の外のベンチで槍ヶ岳を眺めるのもまた至福のひととき。
今年は槍へ行く機会が多そうなので、次回はぜひ穂先へ立ちたいと思いを新たにしました。
また皆様には、本当にお世話になりました。感謝感謝です!ありがとうございました!(山下)
中崎尾根は、槍平までのアプローチの長さや中崎尾根自体の長さがあるので体力と人数がポイントだと思う。
槍平までは雪崩に注意。雨などの天候の変化に注意が必要。中崎尾根の稜線が長いので風対策も必要だ。穂先は、雪がついていたらロープが必要。はしごを掘り出して支点がとれたらよい。(望永)

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