個人山行 黒部川上ノ廊下‐奥ノ廊下‐鷲羽岳‐伊藤新道

山域

黒部川上ノ廊下‐奥ノ廊下‐鷲羽岳‐伊藤新道

メンバー

L OT、YM

行程

8月22日(火):7:00扇沢-8:00黒部ダム-12:00平ノ渡-14:00奥黒部ヒュッテ-15:20熊ノ沢出合付近(泊)
8月23日(水):5:30行動開始-6:30下ノ黒ビンガ-7:00口元のタル出合-9:00上の黒ビンガ-13:20立石奇岩- 14:15幕営適地(泊)
8月24日(木):5:00行動開始-7:40薬師沢小屋-8:45赤木沢出合-9:50五郎沢出合-12:00黒部源流の碑-14:00源流付近-16:00鷲羽岳-16:50三俣山荘(泊)
8月25日(金):5:30三俣山荘-7:30赤沢-7:45湯俣川-11:00湯俣山荘-13:25高瀬ダム

上ノ廊下の情報は多く公開されているが水量等で大きく遡行難度が変わると思う。今回は徒渉で苦労することもなく、単独での徒渉と少しの泳ぎ、へつりで超えることができた。以下今回の様子を報告します。

1日目:

・奥黒部ヒュッテまでは暑さに耐える歩きだった。
・平の渡しは時間が決まっており現地で待つより時間調整しながら歩いた方がよい。
・奥黒部ヒュッテで登山届の提出が必要。通過後の薬師沢小屋等での報告要否を確認したが不要とのこと。
・砂が堆積している箇所が多く幕営に最適。薪も豊富にある。
・夜は暑かった。夜中にツエルトから身を乗り出すと満点の星空だった。
・1日目と2日目は炊飯袋を使用してお米を炊いた。火加減の調整が不要で焚火で食事する場合有効であると思う。

2日目:

・YMさんによると3年前と比較して大幅な水量減とのことだった。
・OT,YMで胸くらいの徒渉は何度もあり、私たちより身長(体重も)が低い場合は泳ぎの回数が増え、状況に応じて確保が必要だと感じた。
・よく核心と語られる口元のタル出合い手前よりも金作谷出合いの先のゴルジュの方が、水量が多く泳ぎたかった。
・ヘツリの技術は必要で重要。
・水量が少ないためか沢底のヌメリが非常に強く歩きにくい。水深が深い箇所はヌメリがない。
・朝5時を過ぎると虫が活動しはじめるため、その時間を出発時間として意識した。季節により異なると思われる。
・午後になり雨が降り出し、水面が乱れて沢底が確認できなくなったため、この日は遡行中断した。
・立石奇岩から先は幕営箇所が限られ、その周辺は薪となる流木が少ない。
・ここまで2日間とも幕営場所でラジオは入らなかった。

3日目:

・薬師沢小屋入口に天気予報記載あり
・赤木沢出合いを超えると困難な箇所はない。ひたすら歩きとなる。
このあたりからヌメリが少なくなる。
・源流の碑で遡行終了の予定であったが、沢の水が豊富であり源流まで遡行したとは言い難い、と考え急遽鷲羽岳を経由することとした。
・当初計画では伊藤新道を下り湯俣川の支流で幕営予定であったが体力的と時間的な面からも三俣山荘泊とした。
・源流はざれた斜面に消えている。具体的場所は三俣山荘のホームページに記載あり。登山道沿いでもあるので見るだけにしておいた。
・源流域で本降りの雨となり気持ちもダウン。キャンプ場で雨の中2人で狭いツエルト泊が辛そうで宿に泊まりたいとOTが弱音を吐く。
・YMさんが途中で最適サイズの枯れ木を拾ってくれて、雨もあがり快適ツエルトが張れた。

4日目:

・伊藤新道は全体的にしっかり整備されており通行に支障はない。ただし湯俣川の区間は沢登りの範疇であると思う。
・伊藤新道のカブリ岩と庭園間で熊に遭遇した。
・湯俣川は硫黄臭が強い。
・湯俣川は苔も生えておらずラバーソールのフリクションが抜群に効いた。
・吊り橋が3か所ほどかかっているが渡らずにも徒渉可能であった。
・徒渉箇所にはケルンがあり分かりやすい
・徒渉自体は多く数えきれないほどある。すれ違う登山者でアプローチシューズらしき人もいたが沢靴がよいと思う。
・伊藤新道を通行する場合、三俣山荘と湯俣山荘に入下山の報告が必要とのこと(それぞれのホームページに記載あり。)今回は三俣山荘で報告していないため湯俣山荘でも報告不要とのことだった。
・平日であるが高瀬ダムにはタクシーが客待ちしていた。高瀬ダムから扇沢まで9千3百円。

装備について:

・2人とも全て沢靴(ラバー)で歩きとおした。
・PFDは所持していたが今回は不要であった。
・ロープはフローティングロープ(30m、20m、徒渉用)と補助ロープ30m(懸垂下降用)を用意したが今回はフローティングロー20mのみ利用した。
・ツエルトはファイントラックのツエルト2ロング(会備品)とモンベルの1人用を組み合わせて利用。ツエルト2ロングはタープ状に利用したが継ぎ目があるので結露したあと雫が落ちやすい。
・泳ぎ対策で水かきを用意したが今回は不要であった。

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