八海山 冬合宿報告

山本

2006 年 12 月 30 日 ( 土 ) ~ 2007 年 1 月 2 日 ( 火 ) 3 泊 4 日

メンバー

L 中野久彦、山本紅留   

山行工程(全工程行動時間:27時間45分)

六日町 -八海山スキー場-女人堂-千本檜非難小屋-八海山(大日岳)-新開道-山口

  1. 0 日目  12/29( 金 )  天気 雪
    20:53 東京発- 22:45 六日町 駅着- 六日町 駅テント泊
    ※電車: JR 東京- 六日町 ¥6,530
  2. 1日目  12 /30( 土 ) :天気 くもり時々雪
    7:00 起床- 8:30 六日町 発- 9:30 八海山スキー場着- 10:00 八海山スキー場展望台発- 12:00
    池ノ峰- 17:00 女人堂着 女人堂泊
    (行動時間 : 八海山スキー場展望台~女人堂  7 時間)
    ※バス: 六日町 発-八海山スキー場着  ¥470
  3. 2日目  12/31( 日 ) :天気 くもり時々雪
    3:30 起床- 6:30 女人堂- 12:00 千本檜非難小屋-八海山偵察- 13:00 千本檜非難小屋 泊
    (行動時間:女人堂~千本檜非難小屋  6 時間 30 分)
  4. 3 日目  1/1( 月 ) :天気 晴れ
    3:30 起床- 6:15 千本檜非難小屋- 11:30 八海山大日岳- 16:30 新開道付近 泊
    (行動時間:千本檜非難小屋~新開道付近  10 時間 15 分)
  5. 4 日目  1/2( 火 ) :天気 くもり
    4:30 起床- 7:00 周辺偵察- 8:00 新開道付近- 11:30 山口下山
    (行動時間: 4 時間)

山行報告

中野さん、山本 2 名で冬合宿八海山に行ってきました。

前日、別々に入ることになり、私は一足先に 六日町 に入り駅でテント泊まりした。前日くらいからの降雪で 11 月に来たときとは違って周辺は雪が積もっていた。

1 日目、 12/30 中野さんと 六日町 駅で落ち合い出発。八海山スキー場はすっかり雪に覆われていた。ロープウェイで展望台まで上って出発するが、雪は腰くらいまであり、いきなりラッセルが続き、遥拝堂非難小屋へ行くこともままならないため、そのまま女人堂方面を目指す。 30 分くらいラッセルしているとようやく踏み跡とテントがあり入山者が 1 組いた。池ノ峰まではトレースがついていたため、それを辿りながら進む。しかし、 11 月に来たときとは様相も雪の積もり方も想像を越えていた。目印のリボンは雪や樹氷でまったく見えないし、前もくもっていてあまり視界も効かないのでどっちに進んでいいのか私にはさっぱりわからない。おまけにトレースは途中までついているとはいえ雪深く進みづらい、体力もかなり消耗する。池ノ峰からはまったくトレースもなくなりいよいよ、道を探しながら歩を進めるようになった。まずは空身でトレースをつけて道があっているかを探しながら何度も登り下りした。
これがかなりしんどい。体調が悪かったのかペースが上がらないため、ほとんどラッセルを中野さんにお願いした。
奮闘すること 7 時間あまりでやっと女人堂へ到着した。予定とは程遠い距離しか稼げなくへとへとになった。

2 日目、 12/31 あいかわらずくもり空で雪の降る中、女人堂を出発。視界は全然きかない。女人堂の石碑などはすっかり雪に埋まって見えなくなっていた。この日も道を示す赤布は見当たらず、空身でトレースをつけ、旗竿を立てながらラッセルを続ける。かなり登りきって疲れたころにようやく晴間が見え、目指す千本檜非難小屋が視界に入った。薬師岳はすっぽり雪に覆われ谷側が雪庇になっている。雪庇を踏まないように薬師岳を下り千本檜非難小屋へ。
時間もあまりないため、八海山の途中までトレースをつけて小屋へ泊まることにした。

3 日目、 1/1 は快晴。明日から冬型に入るらしいということで、阿寺山からの下山は断念し、大日岳から新開道を下って下山することにした。 11 月に来たときには鎖場のアップダウンが続いて両側は谷になっていて難しそうなところだなあ、嫌だなあと正直思っていて、本当は行くのが怖かった。だが、中野さんが行くといった以上行くしかない。案の状、八海山に入ると、まさに両側が切れ込んでいる雪山で、こんなところ登ったり、下ったりできるの!?っていうような感じだった。急峻な登り下りばかりなので、ザイルを出して、スタンディングアックスでビレーする箇所がほとんどだった。下りは慎重にアイゼンを蹴りこんでピッケルも効かせながら、上りは同じく慎重にといった具合だ。途中、白川岳あたりから後ろから 1 パーティ来ているのに気づいた。摩利支岳手前で休憩している時に追いつかれて先を譲ったが、 清川村 から来ているアルパインクラブの 2 名パーティで我々と同じく、新開道から下山するとのことだった。ようやく大日岳の下りを終えて、新開道を下山。先行パーティがつけたトレースを辿る。が、途中から先行パーティが道を間違えたようで、新開道と屏風道の間の沢筋を下ってしまったようだ。かなり厳しい下りの道が出てきてしまい、危ないのでトレースを進むことを断念し、他の道を探すことにした。しかし途中時間もなくなり疲労困憊のため斜面を平らにしてテントを張って泊まることにした。今いるところから先の道が下れるのか、切れ込んでいて進めないのかわからず私としては不安の一夜となった。

4 日目、 1/2 はまず今来ている尾根道が下れるかどうか偵察することと、下れない場合、上に戻るためのトレースをつけるために 2 手に分かれるところから始まった。中野さんが下山路の偵察、私が上に戻るための道のトレースづけと役割を分けて行動。戻ってくると何とか下山できそうだということだったため、そのまま下山することにした。
だが途中沢に行き当たり、少々手間取ったが、何とか新開道まで出てくることができた。
昨日のパーティーも同じ道に出たようで我々より先にトレースがついていた。
とにかく下山できて良かった。きつかっただけに喜びと達成感もひとしおだった。

今回、本格的な越後の冬山ということで、不安や緊張の連続だったが様々な経験をすることが出来た。
疲労困憊ではあったが、非常に充実した山行だった。

1/1まもなく初日の出を迎えようとする(越後駒ケ岳方面)
 
1/1初日の出 (越後駒ケ岳方面) 手前、七曜岳斜面
 
スタンディングアックスでビレーする山本
 
だいぶ八海山を越えたきた
途中は両側が切れ込んだナイフエッジやら、急峻な登下降が多い
 
新開道を下って八海山を背に

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