八ヶ岳 天狗尾根

若手に縦走装備での登攀できる入門ルートを選定した。荷物を背負っての登攀と軽量化を学ぶことが目的だ。

日程

2011年1月29日-30日

メンバー

L吉居、鈴木、長島

行程

28(金) 9時30分 横浜駅集合 長島さんの車で清里へ向かう。
29(土) 7時10分 美が森駐車場を出発。駐車場からは既に2~3パーティが先に出発していた。あとを追うように我々も出発。河原は既にトレースがつけられていた。
10時 出合小屋着 小屋の中で軽く食事を取っていると後続の5名パーティが追いついてきた。伊那の山岳会の方々で朝出発し約2時間半で清里に着いたとのこと。
赤岳沢出合いからは地獄谷方面にはトレースが付いていたが、赤岳沢にトレースはなかった。ここからラッセルになったが尾根中泊で時間的にも余裕があるので問題ない。沢中のラッセルは深かったので、尾根の末端に取り付いた。尾根の方がラッセルが浅く正解だった。
尾根の取り付きはじめに岩場があるが右寄りに巻いて、すぐに尾根にあがった。曇りだが風もなく穏やかだが、縦走装備なので、なかなか高度を稼げない。 だんだん雲が厚くなり地獄谷から吹く風も強くなってきた。
途中から膝までのラッセルとなるものの、13時30分 2300m付近に平坦地を見つけ幕営。土曜日の天狗尾根は我々と伊那の山岳会の方々だけだった。
吉居と長島さんが2人用テントに入り、ツエルトも設営して鈴木くん用とした。2人用テントに3人入り食事をしたが狭くてかえって疲れた。 雪は夜じゅう降り続いた。寒い夜だった。

幕営地にて
30(日) 6時頃に3人パーティが通過していった。朝出合小屋を出発してきたとのこと。ものすごいスピードでラッセルしていった。
7時10分出発。天気は曇りながらも風弱く行動に問題はなかった。30分ほどでカニのハサミに到着。直後の急な岩場(ほとんど草付き)でザイルを出した。そしてすぐに岩場となり右のルンゼにルートを取る。2年前に来たときは一旦数メートル下ってから登り返したため傾斜が急で肝を冷やしたが、今回は右上してすぐにルンゼに入った。先行トレースがあったのと雪も多かったのでステップがあり問題なかった。 10時30分ルンゼ終了。
リッジに出ると寒い。気温がかなり低いと感じていたが、強風ではないので続行した。 ルンゼを抜けたすぐ先に岩稜があるが左側を回りこんで大天狗の基部に着く。先行パーティのラストが登っていた。登ったと思うと全員で引き返してきた。何でも時間を考えてツルネからではなく天狗尾根を下降して出合小屋に戻るのだそうだ。実力があるパーティ(彼らはルンゼと大天狗以外ロープを使っていない)だしツルネ経由より天狗尾根を下降した方が確実だと思った。
急な草付きを確保して登る


ガスの中の大天狗 

大天狗を目指す長島さん、鈴木くん
さて我々は、大天狗は基部の潅木で支点をとり登攀開始。数メートル登り右へトラバースする。Ⅲ級だがガバがあるので、楽しく登れる。すぐにバントに出て終了。長島さんも楽しんでいた。鈴木くんはピッケルが岩に引っかかり上に上がれず苦労していた。 12時30分大天狗終了。大天狗を抜けた時点でツルネ経由での下降をあきらめた。天狗尾根下降にも時間がかかると思われたので、行者小屋に抜けて美濃戸口へ下山することに決めた。 ルートを探しながら14時30分行者小屋着。 行者小屋前でテルモスと食事を取り、17時美濃戸口に下山した。 美濃戸口から清里までタクシーで移動(1万円也)し、18時に清里を出発して山行を終了した。 マイナス20度以下で寒かったが登ってくれた2名に縦走装備での登攀を完登できたので実りある山行だったと思う。  (吉居記)


美濃戸口にて。下山は暗くなった

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