八ヶ岳 阿弥陀岳北稜

12月に阿弥陀南稜を経験した2名の若人に、雪壁、雪稜、岩場のあるルートを経験するため、悪天のなか阿弥陀にやってきた。

日程

2011年2月11日-12日

メンバー

L吉居、高野、佐藤武志

行程

10(木) 22時 川崎駅西口集合 大貫さん達と一緒に待ち合わせ。武志君が借りてきたレンタカーで向かう。
赤岳山荘で寝かしてもらう。ありがたい。
11(金) 6時20分 美濃戸口出発。薄明るいが天気は良くない。大貫さんの車(テラノ)に思い装備を運んでもらったので林道歩きは足取りも軽かったが、美濃戸からは行者小屋までが遠い。歩き始めてから4時間かかって行者小屋に到着した。小屋は休業中だったが天幕は数張りあった。 10時30分行者小屋着。
大貫さん達は赤岳へ向かった後だった。 北稜を登攀するには時間が遅すぎるので、ジャンクションピークまで偵察に行くことにした。
11時45分 偵察開始。文三郎と阿弥陀の分岐でワカンを付ける。阿弥陀方面にはトレースなし。早速膝までのラッセルとなる。すぐに尾根に取り付く。所々うっすらトレース跡もある。今年は天気が良くないので、中岳沢には入らず皆すぐに尾根に取り付いているようだ。約1時間でジャンクションピーク近くまで到達し、天幕に戻る。
13時30分 帰幕
12(土) 6時30分 天幕出発。文三郎にもトレースないため、ベースからワカンを装着。阿弥陀方面への昨日のトレース跡があり、ルートは明瞭。すぐにジャンクションピークに到着する。相変わらす雪で見通しも良くないが、幸いにも風が弱い。コンディションとしては悪くない。(西風にさらされるよりマシかも)
北稜に這い上がり急な草付を登る。念のためロープを出そうかと思ったが、高野くんと佐藤くんはガンガン上ってゆく。必要ないみたいだ。 すぐに岩壁に到着しここでロープを出す。末端の2本ピトンがあるここでビレイしてもらった。吉居トップで1P目。正面を登るが立っていたので、左側の岩溝状のルートに変更した。リッジに出ると階段状に岩場になる。30Mでピッチを切って2人を迎える。ジャンクションピークには数名上がってきているので、ラストの高野くんは煽られてはいないか心配したが、2名ともバリエーション2回目とは思えないほど素早く登ってくる。私が新人の頃より優等生だ。
2P目は岩場を数メートル登ると、小ナイフリッジに出た。キレイな状態のリッジに感動し、トレースを付けさせてもらう。20Mでピッチを切る。ここで登攀終了。後は所々股下までのラッセルを交えて阿弥陀頂上に向かった。10時30分登攀終了

ナイフリッジを行く佐藤武

阿弥陀山頂にて
10時45分 阿弥陀山頂は吹き溜まりになっており道標が隠れてしまっている。登頂の握手を交わし軽く休憩とした。風もあり寒いので早々に下山開始。しかしガスっていて折口が判然としない。その時ガスが一斉に引き一瞬中岳から赤岳までが一望できた。これでルートを間違えることなく中岳コルまで下りることができた。
中岳コルも吹き溜まりになっており、胸までのラッセルするところもあるほどだった。ここからは元気な高野くんと佐藤くんラッセルをお任せし、13時30分帰幕。16時30分美濃戸口に到着した。
温泉にでも浸かっていきたかったが、レンタカーを返却する時間が迫っていたため、飯なし風呂なしで川崎に直行した。 それでもラッセルありで視界のない中、完登できたので満足な山行だった。 (吉居記)

中岳への一般ルートもずっとラッセル

コメントを残す