3月会山行 谷川岳雪洞構築訓練&谷川岳登頂

メンバー:

L大塚、SL中野、望永、飯田、寺島、伊東

行程:

3月29日の金曜日の夜中にJR川崎駅から出発し(望永さんも川崎で集合)、30日の早朝に富山の中野さんと谷川岳ロープウェイの駐車場で集合、30日に雪洞構築訓練、31日に谷川岳に登るという3月会山行に参加しました。土曜日は天候が悪く、風も強いという予報でしたが、幸いにも風はほとんどないものの、霧で視界がほとんどない状態の中、9時に天神平スキー場からアイゼンをつけて登り始め、10時に雪洞を構築する予定地に到着、辺りを付けて、10時15分には雪洞を掘り始めました。

6人が入る居住スペースを作るには、おそらく5時間はかかるだろうという予想の元、大塚さん、中野さん、望永さんの指導を受けながら、みんなで手分けして、せっせ、せっせと掘りました。掘り始めて3時間経った13時過ぎに、居住スペースもかなり広くなったため、一度全員で中に入ってみましたが、もう少し広げようということで、もう1時間追加で堀りました。

14時頃に全員で雪洞の中で寝そべってみたところ、6人全員が問題なく寝れる事を確認し、雪洞が遂に完成!想定よりも1時間早く、4時間で構築できました。特に、新人の寺島さんが、氷職人のように、巨大な雪のブロックを切り出してくれたことが、より早く雪洞を構築できたのではと思います。幸いにも、雪洞構築が完了した14時頃から、外はほとんど周りが見えないくらいのホワイトアウトの状態になり、雪も深々と降り始めたので、早めに完成して良かったと思いました。

雪洞完成後は、まずは体を温めるためにお茶タイム。力仕事でお腹もすいたので、早めに夕飯にしようということで、16時半ごろから楽しみにしていた夕食タイムへ。大鍋に2リットル分のポトフを作り、その間にメインに豚コマキャベツの生姜焼き、サイドメニューに鶏肉のガーリックバター焼きと、行列のできるパン屋さんのフランスパン。量的に多いかな~とは思ったものの、さすが力仕事の後だけに、みんなペロリと完食!中野さんのクレイジー山行の話に花が咲き、ちょっとお酒で気持ちが良くなった18時頃から、ふと、ツェルトでできた出入口のカーテンを開けてみると、大きな粒の雪が深々と降っており、既に5cmは積もっていて、一向に降りやむ気配がない模様。雪は寝る前まで降り続いておりました。
寒くて眠れないのではと思っていた雪洞の中も、あまりに快適なので、まるでテントの中で寝ているような錯覚を起こししたのは私だけではなかったのでは?と思った次第です。

翌朝、4時に起床し外へ出てみると、すっかり雪は降りやみ、足元はおそらく10cmから15㎝は積もったと思われる新雪。昨日全く見えなかった山々のシルエットがぼんやりと見え、天気が良くなることを予感させる爽快な朝となっておりました。山スキーを担いできた、中野さんをなんと羨ましいと思ったことか。私も持ってくればよかったと、その時は後悔しておりました。

午後から天気が崩れるという予報のため、とにかく早く山頂まで行って下山しようということで、6時過ぎには雪洞を出発、背中に心地よい朝陽を浴びながら、新雪の中を大塚さんの”ファーストトラック”を目印に、昨日は全く見えなかった白い雪山と青空の眺望に感動しながらガシガシ登っていくと、すでに7時半ぐらいから再び白いガスが立ち込めて、先ほどの綺麗な景色を次々と飲みこんでいき、8時半すぎに肩の小屋に着いた頃には、すっかりホワイトアウト状態に。それ以降、朝一瞬みた谷川岳の美しい白い頂は全く姿を見せてはくれず、山の天気の移り気を思い知らされたようでした。

強風を防ぐため肩の小屋の中で軽い行動食を食べて元気をつけてから、9時15分ごろに谷川岳山頂トマの耳(1963m)登頂、記念撮影を撮って、再び小屋に戻り、下山を開始。中野さんは我々と同じルートを、肩の小屋からスキーで滑って雪洞まで滑りました。上部は新雪で滑りやすそうでしたが、ほとんどがアイスバーンになっていて滑りにくそうでした。

我々が下山を開始したころから、今朝から登り始めたと思われる、沢山の登山客や山スキーの人たちが続々と登ってきており、我々が構築したトレースをたどって、真っ白い世界の中に消えて行きました。一方、我々は11時には雪洞に戻り、片付けてから12時過ぎにはロープウエイ駅に着き、13時過ぎには駐車場に着きました。

下界はすっかり春の気候で、あの雪洞経験や谷川岳の頂でのホワイトアウトが嘘のような世界でした。今回初めて雪洞構築の経験を致しましたが、意外に時間と力が必要なのと、想定したよりは雪洞内は暖かく、快適だったのが印象的でした。

いろいろ指導していただいた中野さん、大塚さん、望永さん、ありがとうございました。
中野さんの四苦八苦して、登っている姿をみて、正直、今回は山スキーを持ってこなくてよかったと思いましたが、中野さん、次は気持ちよいシュプールを描くような、山スキーに一緒に行きましょう!

【感想】:飯田
今回の雪洞構築合宿の参加メンバーを見て、私なんかが参加できるところではない、、と、当日まで恐れておりました。

雪洞は男性陣の活躍で立派に仕上がり、人生初の雪洞宿泊は全く寒さを感じずに快適に眠れました。雪の積もった谷川岳を歩けたのは、リーダーの大塚さんをはじめ、今回一緒に行ったメンバーは勿論、後ろについてその場その場で適格な指導をして下さった望永さんのお陰だと思っております。頂上の展望がなかったのは残念でしたが、アイゼン歩行、ピッケルの扱いにも抵抗感はなくなってきた感じがしました。皆様、本当にありがとうございました。

 
▲これから出発しまーす!!


▲これから掘り始めます!

▲せっせ、せっせと掘り起こす寺島さん


▲4時間でこんなに広いスペースになりました!

▲ほら、6人全員寝れるよ!

▲結構立派な入り口

▲谷川岳の頂が見えた~! 必死に登っているのは、シール登行の中野さん。



▲ウサギの足跡の奥に、素晴らしい雪山の背景

▲朝陽を背に浴びながら。
 
▲手前の尾根から見た、雪洞。奥は違うグループの雪洞。

▲やったー!谷川岳トマの耳(1963m)登頂です! 周りはホワイトアウト。

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