2015年3月会山行(八ヶ岳・阿弥陀岳北稜編)

日付

2015年3月22日(日)

メンバー

L大塚、礒野、内山

山域

八ヶ岳・阿弥陀岳北稜

記録

内山

行程

2015年3月22日(日)
 6:00に行者小屋のテント場を出発。ガスが掛かっており、これから目指す阿弥陀岳を見分けることはできない。文三郎尾根・中岳沢へ向かうルートから分かれ樹林に入ってすぐ、大塚さんの判断で尾根上へ向かう。この日は沢筋を詰めてジャンクションピーク(JP)に登る踏み跡と、尾根へ登っていく踏み跡があった。我々は後者を採りJPまで尾根通しに進んだが、結果的にはその方が短い時間でJPへ出られるようだった。

 JPから先の灌木帯はピッケルとアイゼンの前爪を効かせて、ときに木の幹を掴んで登る。大塚さんが過去に同ルートを登った時より雪質が固く、やや緊張感があったとのこと。ときどき立ち止まって息を整える程度で休憩は取らず、7:30頃に取り付きに到着。取り付きの手前に4人のパーティーが休憩中だったが追い越し、順番を待たずに登攀に入ることができた。
リード・大塚さん、礒野さん、内山の順で登攀を開始。1ピッチ目、クラックから登り始めフェースに出て、草付きを登る。すべてがとても短いが、このピッチだけで様々な状況の登攀ができる。初心者である磯野さんと内山にとってはよい経験となるルートだ。草付きの先の岩の基部にペツルのボルトアンカーが打たれており、そこでピッチを切ることができる。ここでふと空を見上げると、申し分のない快晴となっていた。
2ピッチ目は短いフェースから始まる。岩は手足ともにホールドが豊富で、細心の注意は当然必要だが登りやすいと感じた。フェースの先は雪壁、ナイフリッジとなっているが、1ピッチ目同様にどれも短い。2ピッチ目の終了点はスノーバーでアンカーを作りセルフビレイ、フォローの確保はスタンディングアックスビレイとなる。フォローは礒野さん、内山の順に一人ずつ登り、登攀終了。

 2ピッチ目の終了点からはすぐ上に阿弥陀岳山頂は見えている。ここで9:00の無線の定時交信(望永・水野パーティーは赤岳に登頂し、赤岳展望荘手前を下山中とのこと)。山頂まではコンティニュアスの練習をしながら登った。
 山頂で写真撮影などを行い、10:30に下山開始。阿弥陀岳からコルへの降りは、前日からの多くの登山者によって階段状になっていた。降りきったコルから見上げると、踏み跡がなければルートファインディングが難しい危険な下山路になりそうな急斜面だ。コルから中岳へはひと登りだが両側が切れ落ちており、心地よい緊張感を味わうことができる。
 今回の行者小屋テント場への下山は文三郎尾根だ。途中、赤岳西壁主稜の取り付きを分ける地点から少し降ったところで11:00の無線の定時交信(望永・水野パーティーはすでに行者小屋へ帰幕、テント撤収まで済ませてくれたとのこと)。11:30に行者小屋のテント場へ到着。
《感想:礒野広宣》 憧れの雪山バリエーションルートを最高の条件で完登でき、感激しました。当日はもちろん、事前のアイゼントレーニングやロープワーク講習など、大塚さん、望永さん、内山さん方の強力サポートのおかげです。ありがとうございました。

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