春合宿 明神岳東稜

山域

北アルプス

日程

2013年5月2日(木)~2013年5月5日(日)

メンバー

L中野、吉居、長島、望永、増田(敬称略)

記録

増田

行程

2013年5月2日(木)晴れ
 合宿メンバーは新宿のバスターミナルからさわやか信州号に乗り上高地へ向かった。なお、リーダーの中野は富山から別のバスに乗り上高地へ向かった。

2013年5月3日(金)終始快晴
 5時30分頃に上高地バスターミナルに到着した。メンバーは上高地インフォメーションセンター1Fに集合し、食糧や燃料等の荷分けをして朝食を取った。メンバー全員は装備の軽量化に気を使っており60L以下のザックを用意していた。
準備が整った6:00に出発し、まずは明神橋を目指した。

出発

明神橋に到着しここで休憩をした。靴紐を結ぶなど、登る準備を整えた。休憩後は明神橋を渡り、まずはひょうたん池を目指した。(7:10)
2日後に登るⅤ峰を眺めながらルートに入る。(明神橋からⅤ峰への水平距離3.5Km)

養魚場跡を通過した後、しばらく樹林帯を登った。

養魚場跡

20分程登ると雪渓が出てきたためアイゼンを装着し雪渓を詰めていった。

沢を途中で入り間違えたため笹と樹林をトラバースし隣の沢へ移った。傾斜と足元に難は無く容易に通過できた。その後、開けた沢をだらだら登りコルに到着。(9:00)
コルからひょうたん池までの標高差は約346m、水平距離約1700mとなる。その間は上部からの雪崩に注意する必要があるが今回のタイミングでは雪崩の跡はあるものの、雪崩が発生することなく無事に通過できた。正月合宿の厳冬期にはこれにラッセルが追加要素となる。さらに、迅速に通過しなければ雪崩に巻き込まれるリスクが増していくことが景色を見て容易に理解できた。
以下はコルとひょうたん池の中間で撮った写真(方位はだいたい)

ひょうたん池方面(北) 北西
西南西 南西

宮川谷のトラバースを終えてひょうたん池に着いたところで大休憩を取った。(10:15)
ひょうたん池からは東稜が明瞭に見え、すでに数パーティ取りついていた。中には単独で東稜を登る強者もいた。予定では、ひょうたん池で幕営を予定していたがこのままラクダのコルへ登ることにした。休憩後は登攀準備を整え東稜への登攀を開始した。
傾斜は次第に強くなり、第一階段と呼ばれる急な草付の急斜面でロープを出し2ピッチ切った。(13:00)
トップは中野で2から4番手はプルージックをロープに結び登って行った。吉居はアッセンダーを利用。2ピッチ目はスノーバーで支点を作り同じ要領で登って行った。
そこから茶臼尾根を右手に1時間半ほどリッジを登り、幕営地となるラクダのコルへ到着した。背後には東稜の核心部となるバットレスがある。(14:30)

幕営地と翌日のルート

2013年5月4日(土)午前快晴、午後から雪
2時に起床し5時に幕営地を出発した。幕営地から10分程で核心部のバットレスとなる。先行パーティが取りついていたためここで約40分の待ちとなった。この核心はロープをだし中野がリードで登った。残りのメンバーは中間八の字を結んで登った。核心の岩場は中間までは容易だが、途中の大きくトラバースする箇所で足場に迷った。長島は余裕でクリアしていた。(さすが)

核心の岩場を越えたところからはロープを使わず頂上へと詰めていき明神岳頂上へ。望永はすごく緊張したとのこと。(7:20)

時間に余裕があるため、中野、望永、増田の3人でⅠ・Ⅱのコルに荷物を置いて前穂高へ行くことに。吉居と長島はⅡ峰の偵察をすることとなった。(7:50)
Ⅰ峰から前穂のルートは神経を使う岩場の上り下りが多かったため望永と増田は気疲れしてしまった。先行する中野には全くついて行けなかった。ヘトヘトになって前穂へ登頂した。(10:00)

前穂頂上

前穂からⅠ・Ⅱのコルへ戻る途中で天候が変わり降雪となった。(12:40)

Ⅰ峰へ向かう

Ⅰ・Ⅱのコルで吉居・長島と合流しⅡ峰の岩場に取りつく。ここもこれまでと同じく中野がリード、凹角沿いに登る(2ピッチ)。このルートは難しいと感じることなく登れた。

Ⅱ峰を超えてからはロープを使うことなく傾斜の緩やかなアップダウンを繰り返す。Ⅲ峰は巻いてⅣ峰へ登り、Ⅴ峰の下部に到着した。長島、望永、増田でテントの設営を行い、中野と吉居で翌日の下山ルートを偵察しこの日の行動は終了した。行動終了後も降雪は続いていたが積もることは無かった。

2013年5月5日(日)終始快晴
3時に起床し、5時に幕営地を出発した。20分程でⅤ峰頂上に到着する。下山は冬期の偵察のため沢沿いには入らず南西尾根沿いに下った。要所に赤テープやフィックスロープが張られていたため道に迷うことなく上高地へ下山した。(10:00)
Ⅴ峰頂上

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