尾白川本谷

報告者:山本

日程

2006年10月7日(土)~10月9日(月)

メンバー

L中野久彦、山本紅留

山行計画(コース)

(全工程行動時間 14時間28分)

  1. 0日目10/6(金):天気 雨のちくもり
    19:54川崎駅発-23:18長坂駅着-長坂駅テント泊 
  2. 1日目10/7(土):天気 くもり
    5:00起床-6:00長坂発-6:30日向山登山口-7:55入渓点-8:50入渓点へ撤退-10:30黒戸尾根登山口- 15:20五合目小屋直下 岩屋着(黄蓮谷千丈滝上)テント泊 (行動時間:日向山登山口~岩屋 8時間50分)
  3. 2日目10/8(日):天気 晴れ
    4:00起床-5:40岩屋発-6:20本谷出合-12:00二俣-13:40本谷終了(6合目石室手前平地に抜ける)- 15:35甲斐駒ケ岳頂上-16:45仙水峠途中幕場着 テント泊 (行動時間:岩屋~仙水峠途中幕場 11時間05分)   
  4. 3日目10/9(月):天気 晴れ
    4:00起床-5:00仙水峠途中幕場発-6:35北沢峠長衛小屋-6:50北沢峠バス停-7:25北沢峠-7:55広河原- 9:50甲府駅着-10:05甲府駅発-13:00帰宅

概要

 中野さん、山本二人で尾白川本谷に行ってきました。

 1日目朝5:00に起床。タクシーをつかまえて6:00に駅前を出発した。6:30林道ゲート手前の日向山登山口に着いた。天気も晴れていたのでどうにか行けるかなと思い1時間30分ほど林道を歩いて入渓点まで降りた。だが様子が違っていて、中野さんが前に黄蓮谷に来たときとは比べものにならないほど水量が多いらしく沢の水の流れの音も大きかった。1つ目の滝でも水が多く巻く必要があったが、そこにたどりつくまでにまず胸まで水に使ってしまう。10月のせいもあって水はかなり冷たい。これではかなり体力も消耗してしまう。1つ目を超えて2つ目10m程の滝だが爆音とともに水量が半端ではない。仕方なく左から巻いていくが降り口に立ってみると流れが急で深くなっており、どう見ても滝下に流されそうだ。この後のことも考え撤退して、黒戸尾根五合目から下ることを決断する。(結果としてこれが好判断だった)
 先ほどの道を戻り、不動滝方面へ黒戸尾根登山口を目指したが2時間近くロスする。1パーティが先に黒戸尾根に上っていったが黄蓮谷に入るらしい。黒戸尾根の途中からガスってきて時折小雨もぱらつく。下界は晴れているが、山だけ曇っている。五合目から黄蓮谷に下っていくが、下りにはテープが道の途中にはられていて入渓点がわかりやすくなっていた。30分ほどくだって黄蓮谷に入る手前に岩屋があったが、先行パーティが幕を張っていた。我々も結局ここに泊まることにした。幕場は非常に快適で、夜かなり風が強かったが大丈夫であった。

 2日目は4:00に起床。中々明けなかったので、5:40出発した。先行パーティはまだ寝ているようだ。40分ほどで難なく本谷の出合に抜けた。昨日より水量も減り、天気も晴れた。1つ目10m~15mの滝は右から登れそうだが少し落ち口がいやらしそうなので右からザイルを出して巻いた。2つ目の滝もそのままザイルを出しながら巻きでいく。途中草つきの足場のあまり見えないところをそのまま右手から抜けていくが、落ちたら滑って滝の下の方まで落下しそうで少々こわごわしながら、草をつかんで抜けていった。3つ目の滝は15mで右からは支点もなく、ザイルを出して左のブッシュ帯から滝の途中のテラスへ上がり、ブッシュを掴みながら登った。ここは判断が良かったようで容易に抜けて時間を稼げた。ここからは途中に坊主山を左手に見ながら両側が大きな切れ込んだ谷になっており、大岩の多い沢を左右少し巻いたりしながら進んで行った。二俣に行く前になるが、一つ目の核心、チョックストーンの大岩が出てくる。家一軒くらいはあろうかという大岩の下に一段テラスがありそこまでおいてある丸太の階段状の木で岩を登らなければならない。途中は岩がもろくかなり微妙な登りとなった。テラスにあがるとチョックストーンの間がトンネルになっており抜けることが出来た。抜けると次に三つに沢が分かれるが真ん中の主流の20mの滝を登る。右手に2つほど残置ハーケンの残された所を行くが、1つ目の支点は抜けそうで危うい、2つ目の支点の残置スリングを掴みながら登るが岩がもろいし、滑るしで結構怖い。幸い滝の落ち口付近にブッシュの支点があるのが助かる。次は2つに沢が分かれるが水流が多い主流、7m程の滝は右手を巻きながら進むと踏み後があり、ここから先は二俣が現れる。あとは源流を登っていくが、高度差があってかなりしんどい。最後は樹林帯をつめれば、六合目石室の手前の平地に抜けることが出来た。頂上までが非常に長く感じられた。やっとの思いで、初めての甲斐駒ケ岳ピークを踏んだ。景色は絶景で下は晴れているので眺めは最高だ。長衛小屋か仙水小屋まで行けるかと思ったが、暗くなることも考えて仙水峠の途中、幕の張れそうな平地でテントを張った。風がかなり強かったがテント内は快適だ。 

 翌日3日目は4:00起床、5:00発、7:25北沢峠発のバスを目指した。

 3日間重荷を背負っての山行であったが、南アルプスの沢を行ったのは充実感がある山行だった。

初日、日向山登山口ゲートから 1 時間 30 分 ほど歩き入渓したところ かなり水量が多く轟音をあげる滝。入渓して2つ目の滝
1日目泊まった岩屋(黄蓮谷千丈の滝の上部)

尾白川本谷出合(黄蓮谷との二俣)

沢登り終了後、六合目石室

 
甲斐駒ケ岳頂上(風も強く周りは凍っていて寒い)
かなり疲れた・・・
下山途中、甲斐駒ケ岳(頂上付近は白い)
 
最終日、下山時、朝6:00仙水峠からの朝日  

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