2007年度夏合宿報告A隊　剱岳　八ツ峰Aフェース、チンネ左稜線

天候がよく雷鳥沢からの登りでかなり疲れる。今回初の雪渓歩きで剱沢雪渓を踏むことが出来てうれしい。風が吹くと涼しく、風がやむと日光の照り返しでとても暑い。その日は自分の体力を考慮してもらい、真砂沢で幕営(五百円/人)。タフな中野さんが珍しく体調を崩された。が、翌朝には完全復活、やはりタフである。

熊の岩までの登りはツラかった。40kgほどのザックを背負ったのが初めてで中野さん、大貫さんに遅れをとり、待たせて迷惑をかける。Aフェースはもう少し登りたいな、という思いであったが、翌日の長い長いチンネで登攀、お腹いっぱいとなる事になった。熊の岩の水場は雪渓からの水の為、とても冷たく美味しい。

チンネ登攀、11ピッチ。長かった…。教わったインクノットが7ピッチ目でようやく両手で出来るようになってくる。登攀ではあまり水が飲めず、行動食も食べれない事を知った。登攀の合間に中野さん、大貫さんにぬるくなった水を飲ませて頂くが、これがとても美味かった。セルフビレイの取り方、ザイルの流し方等、大変お世話になった。色々登攀をして、岩登りのシステムを覚えスムーズにこなせるようになりたい。

朝、大貫さんは下山の為、熊の岩で別れる。大変お世話になりました。チンネの登攀で自分はかなりバテ気味だ。熊の岩から剱岳山頂までの雪渓登りで中野さんに所々で待っていただきなんとか登りきる。剱岳から剱沢までも降りやすいルートを選んで降りてくれた。重荷を背負いながらの鎖場の降り方、ピッケルの岩場での使い方を体で教わる良い体験となった。

今日は室堂に着けばよいので、のんびりと歩く。雷鳥沢から地獄谷まわりのルートをとってもらい、観光気分も味わう事が出来た。朝早く出発したのでとても涼しく合宿最終日にふさわしいすがすがしい1日であった。立山から富山までは中野さんの車で送って頂く。大変お世話になりました。