2018年夏合宿:蓮華温泉~白馬岳

メンバー:

L伊東、SL飯田、計2名

山行目的:

北アルプスの花の王国を満喫する山行

行程:

●2018年8月12日~8月14日 蓮華温泉~白馬岳登山(テント泊、ピストン):
蓮華温泉の駐車場に駐車しようとしたが、大駐車場は満車のため、手前の小駐車場に駐車。登山口まで7-8分かかる所。
8/11は車中泊。

第1日目(8/12):蓮華温泉から白馬岳へ
蓮華温泉小駐車場(1489m)?蓮華温泉登山口(1470m)?白馬大池(2380m)~船越ノ頭(2612m)~小蓮華山(2766m)~
三国境 (2751m)~白馬岳頂上(2932m)~白馬山荘(2832m)~白馬岳頂上宿舎テント場(2730m)
歩行時間(休憩含む):合計 約10時間、合計歩行距離:11.43km、標高差:1462m
第2日目(8/13):天候不良により計画変更し、一日停滞
第3日目(8/14):白馬岳から蓮華温泉へ
白馬岳頂上宿舎テント場(2730m)~白馬岳頂上~三国境~小蓮華山~船越ノ頭~白馬大池~蓮華温泉登山口
歩行時間:7時間50分 +休憩1時50分=9時間40分、合計歩行距離:11.43km、標高差:1462m

▲白馬岳、あともう少しで頭出しそう…(小蓮華山より)

2018年夏合宿縦走チームとして、蓮華温泉からの白馬岳~雪倉岳~朝日岳の周遊コースを計画。8月11日の午前中に川崎を出発し、片道340キロ強の長い道のりを経て、11日の夕方に蓮華温泉に到着。到着したときは、朝日岳や雪倉岳が霧に包まれていましたが、夜になると満天の星空で、天の川までくっきり見えました。
翌朝は、飯田さんが初めてのテント泊の縦走で、重いザックの山行だったため、ゆっくり登ることを考慮し、早めに出発。

白馬岳蓮華温泉ロッジ横の登山口から裏山のような登山道を1時間40分ぐらい登っていくと、それまでの樹林帯から、雪倉岳、赤男山、朝日岳の連山のパノラマがどーんと望める天狗ノ庭(2093m)という展望の良い休憩所に着きました。
そこからゴツゴツとした岩の登山道を1時間半ぐらい徐々に登っていくと、赤い屋根の白馬大池山荘と色とりどりのテントが見え、その先に白馬大池が見えてきました。期待していた白馬大池のお花畑では、すでにチングルマが最盛期を過ぎてしまったようで、薄いピンク色の綿毛姿になっていました。蓮華温泉からここ大池までは約900m登ったことになるので、ここで一旦休憩を取り、来る、これからの550m強の標高差に備えました。

白馬大池からは、徐々になだらかな登りを登って行き、小蓮華山に着いたのかと思いきや、船越ノ頭というポイントに着きました。ここも景色が良さそうでしたが、この辺りから、霧に覆われてしまったため、ほんの少し休んで小蓮華山へ。
小蓮華山に行く辺りから、所々にいろいろな高山植物が咲いていて、心が和みました。不思議なことに、我々が歩くと、「モーゼの通り道」のように、その先の場所の霧が晴れて、幻想的な景色を楽しむことができました。

ちょうど、明日雪倉岳に向かう分岐・三国境の手前辺りで、悪天候時のサプライズ、雷鳥の親子の遭遇。かなり大きくなったメスとオスの子供が間近でその姿を見せてくれました。白馬岳の頂上には、14時半前に到着しました。頂上からは雲で覆われて景色は望めませんでしたが、頂上のところだけは晴れたため飯田さんと記念撮影し、本日最終ゴールの白馬岳頂上宿舎横のテント場に15時頃に到着しました。テント場には沢山のテントが所狭しと張られていて、張る場所がないかと思いましたが、なんとか隙間に入れてもらいテントを張り、この日の行動は終了。小屋の横のベンチで夕飯を食べながら、霧が濃くなってきた午後6時にはテントに戻り、7時には静かに就寝しました。

このまま静かな夜が来るのかと思いきや、午後8時ぐらいに突然大きな雷が鳴り、その後、滝のような強雨、強風が夜中じゅう吹き荒れ、ほとんど寝られない状態のまま朝3時を迎えました。予定では13日には、白馬岳を出発し、朝日岳のテント場を目指して、三国境から雪倉岳、朝日岳と尾根道を行く計画でしたが、6時になっても風も雨も止まないどころか、どんどん強くなる一方で、また雷も頻繁に鳴り続けたため、縦走することを断念、白馬岳頂上宿舎のテント場で1日停滞し、14日に蓮華温泉に下山することにしました。13日の午後から更に雨が強くなり、また雷も激しくなり、つくづく停滞して良かったと思いました。

ただ、午前中に無理矢理下山する者や、テントを撤収して小屋に逃げ込む者が多く、昨日いっぱいだったテント場のテントが、我々のテント以外2つぐらいしかなくなってしまったときは多少心細くなり、天候の状況を見て、午後3時ぐらいには小屋に逃げ込むかどうか決めようと飯田さんと話しておりました。なんとか午後3時ぐらいからようやく雨、雷がなくなったため、今後の天候の情報を得るために、テントを出て小屋の食堂に行きました。食堂には、強雨、雷の中の雪渓を登って来た人達が全身ずぶぬれになって、ストーブの周りに集まって乾かしていました。ビショビショになったシュラフを乾かしている人もおりました。「雪渓で雷が鳴ると、ストックがビリビリして怖かった?」という話もあり、本当に恐怖を味わって登って来たようでした。

13日の夜には、雨も雷も落ち着いたので、今日こそはゆっくり眠れると思いきや、夜中の12時頃から再び爆風が吹きはじめ、朝の3時ごろまで吹き荒れており、テントが飛ばされるかと何度も思いながら、この日もあまり寝られませんでした。朝の5時頃からは天候が回復に向かっている兆候が見られたので、テントを撤収し下山開始。14日の午前中は、霧の中で、たまに晴れ間が見え、往路の小蓮華山で望めなかった雪倉岳、朝日岳のパノラマを見ながら、蓮華温泉に向かって、下山いたしました。

今回、計画変更で1日停滞となる悪天候に見舞われましたが、悪天候時に尾根道を歩くことを避け、ここ最近の不安定な天候の中で結果的に全く雨に打たれないで縦走できたことは良い判断だったと思っております。また、今回の縦走路はあまり携帯の電波がなく(蓮華温泉、テント場、白馬大池等の主要な休憩場所)、下山時に皆様には心配をお掛けしたこと、飯田さんと深く反省しております。蓮華温泉の小屋に衛星電話をお借りして連絡すべきでした。大変失礼いたしました。
山岳会の皆様のお気遣いに大変気づかされた山行でもありました。ありがとうございました。

飯田:
【2018年夏合宿:蓮華温泉~白馬岳山行報告書】
川崎山岳会に入会してから、初めての、、ばかりの私ですが、今回も、65リットルの大きなザックを背負っての縦走。車中泊をした前の晩にはワインで乾杯して、全く不安はなく、美しい白馬岳がどんな風に現れるのか、と期待ばかりでした。

伊東さんの先導のお陰で、どんどんと標高をあげ、変わっていく景色を堪能しました。ガスが出てきた、と感じると、雷鳥と遭遇。『初、生雷鳥』には感動しました!白馬岳周辺は、雷鳥の生息数が多く、雷鳥パトロールの方々が保護活動をしているそうです。テント場で満天星を見る予定が、その夜からの雷雨、翌日までの暴風雨で、山の天候の厳しさも体験しました。でも、経験豊かな伊東さんが一緒にいたことで、全く不安なく、テントの中での食事や会話を楽しんでいました。この悪天候で、きっと、皆様に心配かけたことでしょう。予定変更とはなったものの、山容美しい白馬岳までの稜線歩きが本当に素敵でした。高山植物も咲き乱れ、ここにこないと見れない景色を堪能できたことを幸せに思いました。今回の山行で、少し、自信がつきました。下山報告の不手際で皆様に心配かけたことを深く反省しております。
▲天狗ノ庭から雪倉岳、朝日岳を望む  ▲小蓮華山(2766m)にて

  
▲飯田さん、初の65リットルザックを背負っての縦走。我々が歩くとその先の道が「モーゼの通り道」のように霧が晴れる・・


▲やったー!本日最高標高の白馬岳山頂に到着!

▲8/13、悪天候でテント場で停滞中・・・


▲嵐の後の8/14に、雪倉岳、朝日岳の景観のご褒美!

▲チングルマの綿毛群の絨毯に敷き詰められた白馬大池

▲ビワ平から、白馬岳、雪倉岳、朝日岳を望む

  
▲行きも帰りも、雷鳥に遭遇!

▲蓮華温泉の野天風呂

【北アルプス花図鑑】

▲イワギキョウ▲チシマギキョウ

▲トウヤクリンドウ▲ダイモンジソウ

▲コマクサ▲タカネナデシコ

▲オヤマソバ

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