2018夏合宿 黒部川源流 赤木沢

日程:

2018年8月11日(土曜日)~2018年8月13日(月曜日)

山域:

北アルプス 黒部川源流

メンバー:

L中野、谷輪、山﨑、望永
記録:中野・山﨑・望永

行程:

前日の天気予報では、12日は午後からにわか雨、13日は終日曇り時々晴れであった。
メインの赤木沢をいつにするか協議の結果、チャンスがあるなら早前にということで12日に決定した。結果的には、これが功を奏し13日は天候が崩れ朝から下山することになった。(中野)

2018年8月10日(金曜日)
各地から奥飛騨 上宝に集合。仮眠をする

2018年8月11日(木曜日)
6:00飛越トンネル登山口―8:30鏡池平―10:00北ノ俣岳避難小屋―14:00太郎平小屋―薬師峠キャンプ場
上宝町から双六川に沿って進み、山之村を通って飛越トンネルに到着した。すると雨が降ってきた。雨具を着て出発する。

飛越新道はぬかるんでいると情報があり覚悟していたが、登山口周辺はここ数日雨が降っていなかったおかげで、ぬかるみもなく歩くことができた。雨は、降ったりやんだりで、雨具を着たり脱いだりが忙しかった。登山道には大きくなりすぎた水芭蕉が咲いている。白菜畑と見間違うほどだった。樹林帯は虫が多く気になってしまう。虫除けネットは必須だと思った。登山者は少なく、単独の人2-3人が追い抜いていった。

避難小屋に到着。斜めになった避難小屋は基礎が崩れていて、使用は控えるようにと書いてあったが、しっかりした建物で、雨をしのぐことはできそうだった。避難小屋目の前の水場で水を汲み、稜線を目指す。きれいな草原が広がり、チングルマが終わりを迎えている。穂高や剣の岩と雪の景色とは違い、こんなに緑の多い北アルプスはなかなか出会えない。稜線も緩やかで、とても癒される景色だった。

稜線からの登山道も、乾いていて快適だった。一方で太郎山周辺の池塘が干からびている。雨が降っていないのがよくわかった。
登山初日でペースは上がらないが、無事太郎平に到着し、薬師峠キャンプ場でテントを張った。(望永)

2018年8月12日(金曜日)
5:30薬師峠キャンプ場―7:00薬師沢小屋―7:20黒部川源流遡行開始―8:20赤木沢出合―11:20中俣乗越―13:00黒部五郎岳―14:30中俣乗越―15:50北ノ俣岳―17:30薬師峠キャンプ場

5:30薬師峠キャンプ場出発。7:00薬師沢出合着。小屋で休憩を兼ね沢の身支度をする。7:20黒部川源流の遡行に入る。水量は平水で特に悪場もない。途中で釣り人に釣果を訪ねると沢登りの人が多く余り釣れないが、ぼちぼち釣れているとのこと。赤木沢の手前で淵を小さく高巻き赤木沢にはいる。赤木沢出合は、黒部川に堰堤上の滝が掛かっているので一目でわかる。赤木沢に入ると、開けた赤い岩のナメ床と小滝が続き遡行者を飽きさせてない。適当にルートを拾って進む。途中の10メートルの滝は右岸を小さく巻いた。やがて、赤木沢唯一の大滝が行く手を阻む。左岸から巻く。傾斜は急だが足場がしっかりしており、安定している。上部は木の根をつかみながら落口にでる。大滝を超えると源流の様相を呈してくる。どこまでも続く赤茶色のナメ床と快適に詰めていく。幾つか出てくる二俣も適当にルートをとり進んでいく。やがて水流も消えると程なく池塘にでて赤木沢の終わりを告げる。11:20稜線上の中俣乗越に着く。沢足袋から靴に履き替え休憩をとる。望永さんと山﨑さんは黒部五郎岳に向かう。まだ登ったことがなく、ここまで来たついでに頂上を踏みたいとのこと。
私と谷輪さんは薬師峠キャンプ場に戻る。

赤木岳、北ノ俣岳のたおやかな稜線をのんびり楽しみながら薬師峠キャンプ場に戻る。途中、雲が立ち込め、ぱらっと雨が降ってきたが雨具を切るまでもなくキャンプ場に戻ることができた。(中野)
中俣乗越で先にテント場に戻る中野さん、谷輪さんと別れ、望永さんと黒部五郎岳へ向かう。赤木沢を遡行できた高揚感で足は軽い。目指す黒部五郎岳は雲に隠れ景色は楽しめない。黒部五郎の肩に出ると黒部五郎小屋や雲ノ平が見える。黒部五郎小屋でテント泊するプランもあったが、今回ははるか遠くに見える小屋まで行かなくてもいいことにホッとした。そして黒部五郎岳に到着。今回の合宿で初のピークを踏むことができた。天気も崩れそうだったので足早にテント場に向かう。稜線を歩くルートだが、何度も偽ピークが現れ、疲れがどんどん増していく。雨も降っては止んでを繰り返していた。

北ノ俣岳を過ぎた辺りで、雷鳥に出会った。近づいても微動だにせず悠然と佇んでいた。雷鳥を初めて見た感動で疲れは吹っ飛び、テント場までたどり着くことができた。(山﨑)

2018年8月13日(月曜日)
7:00薬師峠キャンプ場―8:50折立
薬師岳は雨のため中止。太郎平で折立-飛越トンネルのタクシー料金を確認し、下山する。折立までの道は大変快適。ここでも雨が降ったりやんだりで、雨具を着たり脱いだりだった。登山者が続々と登ってくる。やっぱりお盆休みの北アルプスである。黒部ダムを目指す川崎の他の会の方ともすれ違ったりしながら折立へ下山した。天気がよくないため、いつもより登山者が少ないとタクシーの運転手さんが言っていた。これでも少ないなんて、さすが北アルプスだなと思いながら飛越トンネルに戻り、帰宅した。(記録:望永)

<感想>
今年の夏合宿は当初甲斐駒ヶ岳の黄連谷が計画されていた。
主要メンバーが参加できなくなり縦走のみの計画案が浮上したが、猛暑の夏どうしても沢登りがしたく赤木沢を提案した。赤木沢は数年前に一度登っているが、とてもきれいな沢なのでまた行ってみたいと思っていた。メンバー、天候にも恵まれ楽しい山行ができた。(中野)

北アルプスの美渓赤木沢。ずっと来たいと思っていた場所に来ることができた。赤い岩と長いナメ滝と草原の詰めはとても美しく、平和で楽しい沢だった。恐れていた渡渉もここ最近の暑さのおかけか心配なく進むことができた。沢登りはやっぱり楽しい!皆さんありがとうございました(望永)
  

  

  

  

  

  

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