2月会山行 八ヶ岳西面

日時:

2018年2月24日~25日 八ヶ岳西面

メンバー:

>L大塚、中野、中川、増田(装備)、山﨑(食料)、遠藤、山下(記録)

行程:

2月23日(金) 大塚車と山崎車で川崎を出発、中野さんは富山より出発し、24日7時八ヶ岳山荘で全員合流。8時美濃戸・赤岳山荘の駐車場に車を泊め、北沢を出発。10時赤岳鉱泉到着。テントを設営し、出発の準備。(山下は小屋泊のため、小屋で宿泊手続き)11時 赤岳隊、硫黄岳隊それぞれ出発。

■赤岳隊:大塚、増田、山下、山﨑
赤岳鉱泉から行者小屋へ抜け、地蔵尾根より赤岳を目指す。

 

北沢の時点でも風があったが、地蔵の頭を抜け、赤岳天望荘までは、強風というよりも爆風。風で身体が持っていかれそうになるが、大塚さん、増田さんにアドバイスいただきながら、慎重に進む。

 

 

山頂へ行く前の赤岳頂上荘の陰で身体を休め、赤岳山頂へ登頂。頂上に立てた事に安堵するが、地蔵の頭ほどではないが、風が強いため、記念写真を撮って、文三郎尾根より下山。岩と鎖、階段が時々でていたりで、風は弱くなったものの、時々やはりまっすぐに進めないほどの風が吹き樹林帯に入るまでは気が抜けない。行者小屋へ下山し、ほっと一息。行者小屋から赤岳鉱泉の平和な道のり。いつかいくかもしれない?バリエーションルートについて教えていただく。
15時30分赤岳鉱泉BCへ。短いけれども、風と戦い、久々に皆様と歩けた楽しくも厳しい山行でした。昨シーズン、やはり風が強くて撤退していたため、会に復帰して、頼もしい皆様と歩けた事に感謝です。

■硫黄岳隊:中野、中川、遠藤
24日、北沢経由で赤岳鉱泉へ。鉱泉前にテントを設置の後、中野さん、遠藤さん、中川で硫黄岳を往復する。中野さんとは昨年の西穂高岳以来、遠藤さんは初の山行である。雪上歩行のアドバイスをしながらの登高となった。しかし、遠藤さんは新人らしからぬ歩きっぷりで、コースタイムよりかなり短く、森林限界下まで到達。ここから先は強風が予想され、一本入れることができないと思い、水分、食糧の補給を行う。森林限界を超えてからは予想通りの強風であった。赤岳方面は完全にガスの中で、赤岳隊も苦労していると思われる。強風の中、何とか登頂したが、風は更に強くなり、立ち止まっていることも困難な状態。記録用の写真をとり、ほんの数分で帰路に就く。下りはかなり急峻な雪壁があるものの、遅れることなく、遠藤さんも降りてくる。降りてきて遠藤さんに「感想は?」と訊くと、「疲れました」の一言。怖くはなかったとのことで、将来有望である。中野さんとも久しぶりの山行であったが、変わらぬ強さである。何より出で立ちに素人感がまったくないのがかっこいい。新旧取り混ぜての山行は楽しいものであった。

■石尊稜隊:メンバー 中野(記録)、大塚
2月24日(土) 0時過ぎに美濃戸口着。心配していた安房トンネルから松本までの道路状況は積雪、凍結なく無事に到着することができた。八ヶ岳山荘の仮眠室で仮眠する。暖房が効いていて布団もあるので快適。朝、7時川崎組と合流する。彼らの車で美濃戸まで入ることができた。この日は、赤岳鉱泉にテントを張り、硫黄岳往復。

2月25日(日) 石尊稜
十数年ぶりの八ヶ岳西面。5時半、出発。まだ暗いが前日取付まで偵察しておりトレースもあるので明るくなるころ取付につく。すぐ後ろから3、4パーティが登ってきている。すぐ後ろのパーティを並行して1ピッチ目を登る。後続のパーティは右寄りのラインをとったので我々は、左寄りのラインから岩稜に上がる。大塚さんにそのまま出てもらい先の様子を確認してもらいコンテに切り替える。雪稜を詰め上部岩壁に突き当たる。大塚さんトップで岩稜を登る。風が強くコールが聞こえないのでロープの流れから判断して登り始める。大塚さんと合流して、そのまま先に出る。10時頃、安全地帯に出たのでロープを解き、小休止する。縦走路を辿り、地蔵尾根を下降し11時過ぎにベースに戻った。

■2月25日(日)ジョウゴ沢
メンバー:中川、山崎、遠藤、増田(記録)
25日は4人でジョウゴ沢に入りアイスクライミングの練習をした。ジョウゴ沢はいつ行っても練習熱心なクライマーが多く、特に初心者の練習をしているパーティをよく見かける。ところが、今回はF1~F2にかけて全く人がおらず独占状態であった。どうも、赤岳鉱泉のブログで氷結状態が悪いと書かれていたのが影響したのではないかとメンバーで話していた。
今回のジョウゴ沢の主な目的は、新人のトレーニングであった。内容としては、マルチピッチのシステム(ビレイ、セルフビレイ、ビレイポイントの構築方法、懸垂下降など)について先輩の中川さんが、ジョウゴ沢F1で実践ベースで説明してくれた。山崎さんと私が実際にロープを結び、セカンドで登って練習を行った。今年入った新人遠藤さんは懸垂下降の練習を行った。一度、講習で訓練をした経験があるらしく割とスムースにこなしていた。
マルチピッチの練習後は、F2に移動し右岸から左岸へ順に登って練習を行った。狭くて小さい滝ではあるこの時期になると、大勢の人に登られた後なので滝は穴だらけであった。経験者の中川さんとしては、穴だらけの氷を登っても、アックスやアイゼンの打ち込み練習があまり出来ないのでイマイチといったところだった。しかし、滝の左右の端によると岩と氷の混ざった個所を登れるので皆で楽しく練習ができた。
最近、アイスクライミングをするメンバーが増えてきたのでみんなでレベルを上げていき、ビックルートにも挑戦していきたい。

 

 

■2月25日(日)赤岳鉱泉 アイスキャンディーにてアイスクライミング体験会
メンバー:山下
会に復帰して会山行のお誘いをいただいたものの、数ヶ月前から小屋泊者限定のアイスクライミング体験会の申し込みをしていたため、皆様にはわがままを聞いていただき、山下のみ小屋泊、今シーズンの個人的な一つの目標であったアイスクライミングにチャレンジ。アックス、アイゼンを使って、氷壁を登っていくのは、氷壁に刺さっていれば、人口壁なだけあって、サクサクと登る事ができて、面白い。
が、普段行わない、蹴り込む、振り下ろす動作は、非力な私には少しこたえましたが、クライミングとは、また違った動き、つながる動きを、少しだけ感じる事ができたような気がします。これからも、自分の中の限界を作らず、様々な事にチャレンジしていきたいと思います。

 

二月会山行感想 遠藤
2月24-25日の会山行に参加しました。今回が初めての会山行という点、冬山は初めてという点で、準備段階からいろいろと苦労しました。
行く寸前までお店を駆け回り、何が必要なのかと悩んでいましたが、先輩方のアドバイスの元、一通りの道具は準備することができ、道具面では大丈夫かなと思い、出発の夜を迎えました。
初日の24日、普段あまり背負わない目一杯詰まった65リットルのザックを背負い歩くことから苦労しました。テン場に着いてからテントを張りましたが、それも皆さんがやる様子を見ながら、見よう見まねで竹ペグを埋める穴を掘ったりと、とにかく分からないことだらけでした。正直雪の上にテントを張るということ自体が私にとって驚きで、その中でどのように過ごすのか疑問でした。それほど未知の世界でした。
その後は、各グループに分かれ赤岳、硫黄岳と向かいました。私は中野さん、中川さんと共に硫黄岳へ向かいました。まずアイゼンの付け方から苦戦し、教えてもらいながら付けました。八ヶ岳自体が初めてだったのでルートも、先導者の後を付いていき進んでいきました。ペース的にはさすが皆さん速いのですが、それに負けじと続きました。トレースはきちんと付いており、そのとおりに進めばいいので、その点で苦労することはありませんでした。雪道自体も特に苦労することなく歩けたと思います。
稜線に出てからは風が強く、フードを被りゆっくりと歩を進めていきました。残念ながら周りの展望はなく、真っ白な世界が広がっていました。硫黄岳頂上に着くと風はさらに強く、体が飛ばされそうなくらいでした。長時間いることもできなかったので、写真だけを撮り、すぐに下山を開始しました。展望が無かったことは残念でしたが、雪の積もった尾根はいい景色でした。
下山のペースも速く、思ったよりも早く戻ってきたので、中野さんと滑落停止、ラッセルの練習を兼ねて、翌日の石尊稜の下見へ行きました。中野さんのペースが速いのと石尊稜取りつきまでの距離が長かったこと、そのうえラッセル練習をしたことにより、体力的に疲労しましたが、普段見ることのできない景色を見ることができたり、練習する機会を与えて頂いたりと今後の山行に役立つ経験をすることができました。
翌日25日は、ジョウゴ沢にて中川さん、増田さん、山崎さんと私でアイスクライミングの練習をしました。アイスクライミングも初めてのことで、やるのも見るのも初めてでした。中川さん、増田さんの登る様子を見て、これを自分もやるのかと不安と興奮を覚えました。手ほどきを受けながらやってみましたが、実際にアックスで氷を刺すとなかなかうまく刺さらないもので、その上アイゼンで立ちながら上に登っていくのに、手と足の位置のバランスをとるのが難しかったです。ルートを何か所か変え登っていくうちに慣れては行きましたが、アックスを打つ腕とアイゼンを支えるつま先の筋肉が疲労し、途中で落ちてしまいそうになるのを必死で堪え、次の一手をなんとか打ち込んでいきました。本当に触りの部分だけでしたが、アイスクライミングをすることでき、良い経験になりました。
今回の山行の課題として思ったことのひとつは寒さ対策です。初めての雪山テント泊で、実際経験するとこんなにも寒いのかと感じました。ウェアや道具の工夫が必要かと思いました。今後は、いろいろな雪山を登り経験を積んでいきたいと思います。

2月会山行感想 山崎
1月の会山行では硫黄岳に行ったが、今回は赤岳。稜線に出ると風は相変わらず強く曇り。僕が登るときはなかなか天候に恵まれない。それでも強風の中、なんとか冬の赤岳に初めて登頂することができてよかった。次こそは天候のいい日に登ってみたいものです。厳冬期の八ヶ岳で幕営するのも初めてでした。12月の冬合宿の反省を踏まえて、寒さ対策をしていたのでよく眠ることができた。アイスクライミングを初めて経験し、アックスとアイゼンで保持できるのか不安だったが、案の定バランスを崩し何度か落ちてしまった。登れたときはやはり楽しい。またやってみたいと思いました。

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