白山 個人山行

メンバー:

L布田、SL中野、伊東、他1名、計4名 

日程

2019年7月6日~7月7日

山行目的:

高山植物を楽しみながら、花の百名山の白山を堪能する

行程

<歩行時間(含休憩):約11時間30分、合計22.4km>

●2019年7月6日 別当出合~室堂センター:
9:30 別当出合 – 中飯場 – 甚之助避難小屋 – 南竜道分岐 – 黒ボコ岩 – 14:00 室堂センター(1泊)
●2019年7月7日 室堂センター~お池巡り~室堂センター~観光新道コース~別当出合:
7:00 室堂センター – 8:00御前峰 – 千蛇ヶ池分岐 – 室堂センター – 殿ヶ池避難小屋 – 13:00 別当出合

7月5日、バスタ新宿22時50分発富山行きの夜行バスに乗り込み、中野さんが迎えてくれる富山に向かって出発。
関東は梅雨真っただ中のため、自宅を出る時は小雨が舞っており、これからの天候にちょっと不安になる。バスタ新宿でメンバーと落ち合い、夜行バスに乗り込む。途中、バスの窓からのぞくと雨が結構降っており、更に不安になる。翌朝6日の午前5時40分頃に富山に着いた頃には小雨は降っているものの、ほとんど気にならない程度になっており、ちょっと安心。中野さんが停留所にて既に我々を待っていてくれ、ここで全員が合流し、一路白山へ。

富山から白山に向かう途中、少々雨が激しくなったところもあったが、石川県側の一ノ瀬ビジターセンターに8時半過ぎに到着した頃には、雨もすっかりやんでいた。9時発の別当出合行きのバスに乗り、9時20分過ぎに別当出合に到着。当初準備していた雨具も着ずに9時半から砂防新道を歩き始めた。登山道は石畳でかなり綺麗に整備されており、非常に歩きやすかった。また、要所要所に、トイレも完備されていて、さすが、日本三大霊峰であり、日本百名山の一つであることを実感した。

吊り橋を渡り、右手に甚之助谷の何段にもなったブロック塀を見ながら、2時間半登っていくと、甚之助避難小屋(約1970m)に着いた。甚之助避難小屋は2011年に建てられたため、かなり小綺麗な小屋で、中も20名ほど収容できる余裕のある小屋だった。小屋の前も広く、ここでは多くの登山客がのんびりと休憩していた。この小屋辺りから急に涼しくなり、またポツンポツンと咲いていた高山植物も、高度が上がるにつれ、その種類も増えてきた。黒ボコ岩あたりになると、ちょっと霧が深くなり、周りの景色は見えなかったが、その分足元に咲く高山植物が目を楽しませくれた。弥陀ヶ原に出ると、平らな歩きやすい木道に出て霧の中から雪渓も見えてきた。

室堂直前の最後の急登である五葉坂にかかると、まるでモーゼの海の奇跡のように、それまでの霧が急にぱーーっと晴れ、目の前に大きな白山の御前峰が見えてきた。そして14時には、赤い屋根の大きな小屋、室堂ビジターセンター(2448m)に到着。小屋の前には小さなお花畑があり、ここにきてようやく白山の象徴であるミヤマクロユリに出会うことができた。室堂センターはとても大きな施設で、白馬山荘を彷彿とさせた。夕食後18時近くになると、すっかり霧も雲もなくなり、とても18時とは思えない明るさで久々に青空を覗かせてくれた。次の日の天気予報はあまりよくなかったものの、明日は天気になるに違いないと思わせるぐらいの明るい空だった。

翌日、日の出1時間前の白山奥宮祈祷殿の太鼓と共に4時に起床し、5時前に白山の右肩から上がって来たご来光を拝した。昨日登って来た別当出合方面は一面の雲海の下だった。7時に白山奥宮祈祷殿でメンバー一同祈祷し、池巡りコースに向かって出発。祈祷殿の周りには沢山のミヤマクロユリが咲いていた。祈祷殿から山頂の奥宮までは、綺麗に整備された歩きやすい石段が続く。高天原から、ふと後ろを振り返ると、ウラジロナナカマドの花越しに、室堂ビジターセンターの赤い屋根や別山が一面の雲海の上にぽっかり浮かんで見える。

50分ぐらい登ると、白山神社奥宮に到着、メンバー一同で祈祷後に、御前峰の山頂へ8時到着。御前峰からは雪渓が残る深緑色の千蛇ヶ池と紺屋ヶ池が望めた。霧で神秘的な雰囲気の千蛇ヶ池と紺屋ヶ池の間を歩いていくと、大きな雪渓と隣り合わせになった、白山最大の翠ヶ池に到着。ここで一休み後、ちょっと小さな血の池の傍を通り、一面に咲くミヤマキンバイ越しに眼下に室堂ビジターセンター臨む、眺望の良い高原を漫歩し、元の室堂に戻った。

一休みして行動食を食べ10時に出発。黒ボコ岩にある白山を敬愛した玉井敬泉画伯の石像の脇道から観光新道方面を下る。蛇塚辺りにその名の通り、かわいい小さな蛇に遭遇。なんと、中野さんは昨晩、蛇に食べられそうになった夢を見て起きたということ。蛇を呼ぶ中野さんのせいなのか、この後再び蛇に会った(蛇の夢はいい事があるそうです)。蛇塚を過ぎ、馬のたて髪辺りから、ハクサンチドリ、ミヤマキンバイ、ダイモンジソウ、ミヤマキンポウゲ、イブキトラノオ、ミヤマタンポポ、などが咲き誇るお花畑が広がり、ニッコウキスゲが多くみられるようになったところで、殿ヶ池避難小屋に出くわす。こじんまりとした小さな小屋でトイレは使えなかった。殿ヶ池避難小屋からも、ニッコウキスゲをはじめ、ササユリ、クルマユリ、モミジカラマツ、ゴゼンタチバナ、マタタビなどが多くみられ、まるで高山植物の楽園のようだった。別当坂分岐から一気に急登を1時間下ると、13時にバスが待つ別当出合に戻った。

梅雨の合間に、天気にも恵まれ、荘厳な景観にも恵まれ、富山からの足になってくれた中野さんや布田さんのガイドで、より一層楽しい山行となりました。本当にありがとうございました。


▲夕方の室堂


▲ご来光を浴びて


▲白山の御前峰の肩からご来光!


▲室堂のお花畑のヒメクロユリ


▲ウラジロナナカマドやミヤマキンバイの花越しに室堂ビジターセンターを望む


▲キヌガサソウの群生


▲やったー!御前峰に到着!


▲綺麗な紫色のハクサンチドリ


▲雪渓が残る深緑色の千蛇ヶ池と紺屋ヶ池


神秘的な千蛇ヶ池


▲馬のたて髪で咲き誇るミヤマキンポウゲ


▲ニッコウキスゲの群生

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