個人山行 マチガ沢東南稜(谷川岳)

日程:

2018年10月4日(木)

メンバー:

L大塚(記録)、山﨑

行程:

7:40谷川岳ベースプラザ – 8:00巖剛新道入口 – 8:45見晴し台よりマチガ沢入渓 – 12:20東南稜取付 – 16:10トマの耳 - 18:00谷川岳ベースプラザ

記録:

土合に到着すると雨だった。今年毎度のパターンだ。朝7時、3時間半の仮眠のつもりが4時間寝てしまう。雨は止んでいる。平日で天気もイマイチだが数組の登山者が準備をしている。登山指導センターの方に登山届を手渡しして出発。蒸し暑い巖剛新道を汗だくになって登る。身体が重く先を歩く山﨑さんに追いつかない。

見晴らし台からマチガ沢に入り装備を整える。上部は霧で見えない。身体のバランスが悪く山﨑さんに先を歩いてもらいゆっくり目のペースで登る。ゴルジュの入口でワンポイント悪い場所がありロープを出す。少し身体が動くようになってきた。ゴルジュ出口付近でも外傾したヌメりの強いスラブがありロープを出す。ぐらいつたハーケンを抜きそこに乗り込む。スリングやロープで擦れているのかここだけヌメリがない。
間違えやすいという四の沢出合を過ぎ、東南稜の取付きを目指す。といっても見えない。というのは言い訳に過ぎないがルートミスし悪いルンゼとなってしまう。本流との間の尾根の末端岩壁にバンドを見つけトラバースして復帰する。

12時過ぎに東南稜取付き到着。大塚トップで登りだす。書籍などのルート解説はどれも同じようなことが書かれているが、実際に登ってみると全く当てはまらず。登っているルートが違うのかもしれないが、視界が悪く、今回は見える範囲で登れそうなルートを辿った。

1P目。凹角を少し登るとヌメヌメでかなり汚い区間あり。スリングが3本ほど残置されているがこれもぬるぬる。早く抜けたくA0で登る。その後少しスラブ帯があり、再びヌメヌメルンゼ。上にあると噂されるテラスまでロープが届くか心配なため、一度ピッチを切る。この区間でウェアに付いた汚れは擦り洗いしないととれなかった。
2P目。ヌルヌルルンゼの出口が悪く直登を断念。右手の外傾したバンドを残置スリングを利用しながらトラバースし、上部のテラスに抜ける。今回フェルトシューズのまま登ったが、ここはクライミングシューズだと楽だと思う。

3P目。どこからでも登れそうだが、今回は左上してみる。途中壁に突き当たり1本のハンドクラックが垂直に伸びている。脇に残置ハーケン、スリングなど多数垂れている。しかしクラック内は濡れていて快適とは程遠い。更に左上するバンドを進みリッジへ出る。風が通り寒い。少し歩いてコールするが声の通りが悪い。リッジで出てすぐにピナクルがあるため、そこで区切った方がいい。

4P目。ほぼ歩き。視界悪く尾根通しを歩く。時々雲が取れ、尾根の左手の草付きに踏み跡がありそうなのが確認できた。
5P目。ほぼ歩き。最後は灌木でビレイ。ここでロープを外しピークまで歩く。
16時誰もいないピークに到着。日没までに下山したく急ぎ片付けし西黒尾根に向かう。2時間弱で下れたが久しぶりのヘッデン下山となってしまった。

感想(山﨑):
今山行も天気は曇り。今にも降りだしそうな気配いっぱい。
入門ルートのマチガ沢東南稜。沢自体は難しい箇所は2つあったが、東南稜に比べたら大したことはなかった。
東南稜は初っ端からヌメヌメ地獄で、どこに手足をつけても滑る滑る。登攀と言うより、残置のスリングを掴んでなんとか這い上がった感じであった。
会に入ってからの山行で、いちばんに近いハードな山行であった。
悪天候続きで、前穂北尾根は来年に持ち越しになってしまい、山鎮祭では晴天祈願をしたいと思います。

感想(大塚):
入会してから谷川岳の最初のステップとして何度か計画したマチガ沢東南稜にようやく登ることができた。山は逃げないというが、逃げられ続けていた気がする。山はタイミングが合わないといつまでも登れない。

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