個人山行 常念岳東尾根

山域

北アルプス 常念岳東尾根

日程

2022年2月15日~16日

メンバー

L 大塚、阿部

 

行程:2月15日(火):6:30須砂渡ゲート – 7:10尾根取付き - 16:20標高2180地点(幕営)
2月16日(水):6:00出発 – 7:00森林限界を超える – 10:20標高2415m地点(引き返し) –
12:00テント設営地点に戻る – 17:00尾根取付 – 18:00須砂渡ゲート

厳冬期北アルプス未体験の阿部さんに2日で行ける候補を探し今回は常念岳東尾根往復とした。
会ではあまり冬に常念岳に登った記録がない。悪場なく体力勝負のルートだからだろうか。

計画時は南東尾根を下山する予定であったが、雪が非常に深く初日夜時点で東尾根往復とした。
結果的に常念岳まで届かなかった。
しかし頂上まで届かなかったが深い雪をひたすらラッセルするという充実山行となった。
阿部さんもよい経験ができたと思う(本人がどう思っているかわからないが..)

前夜に道の駅で仮眠し早朝須砂渡ゲートに向かう。車はない。準備をして林道を進む。トレースはある。
40分ほどで尾根取付き。登りが急になったところでアイゼン装着する。が、その直後にトレースは消えた。
標高1100m程度。
ここから延々とラッセルすることになる。ただ雪は軽い。降雪は続いていて南西から風もあるがさほど強くはない。

最初は足首、すね、ひざ下、と深くなっていき、ワカンに切り替えた。

が、阿部さんのワカンの調子が悪い。
試行錯誤の末に阿部さんはアイゼンのまま進むことになった。
更に膝辺りを攣ったような症状が続いているようでペースが落ちた。
なんとか約2200m地点まで登り、風よけ付きの立派なテント跡地を再利用してテント設営した。
ヤマテンで大荒れ情報が出ていたが、静かな夜だった。

2日目、4時に起きたが出発は6時を過ぎた。幕営道具などはデポしているため荷は軽い。
しかし、すでに深さは膝上となっている。更に雪は降り続く。

膝の高さを超えると色々コツが必要となり進みは遅くなる。

7時頃森林限界を抜けたところで一瞬空が明るくなったが、すぐに真っ白の世界に戻った。
深さは増すばかりで時折腰までの深さとなった。
ただ阿部さんの膝もワカンも大丈夫そうだ。
9時を過ぎたあたりから岩と雪のミックスとなり、ワカンからアイゼンに切り替え、
阿部さんに登り方を説明しながら進むが10時すぎてタイムリミットとなり、下山を開始した。

10分ほど前の自分達のトレースは既になかった。
風が強くなり数m先の視界も遮られるような風が吹く。
二人離れすぎないように気をつけながら樹林帯へ逃げ込む。
風が遮られ視界は良くなったが朝のトレースはなくなっていた。

12時テントに戻り大休止の後下山再開。
下山も延々ラッセル。
徐々にトレースが判別できるようになり1300mで今日踏まれたと思われるトレースに合流。
あとはアイゼンでひたすら下る。

17時林道。日暮れ間近に林道を歩くおじさんと出会い談笑しながらなんとか日没直前に駐車場にたどり着いた。

残念ながらピークまで届かなかったが、
今回の山行で阿部さんのレベルアップにつながったのできっと次回は登頂できるだろう。

 

重荷を背負い膝ラッセルを続ける

青空?まさかのご褒美かと思われたが、この一瞬だけだった。

岩と雪のミックス帯を進む(写真では岩見えないけど)

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